フェレットの股関節形成不全

フェレットは柔軟性に優れた体型を有することから骨折や脱臼などの整形外科疾患は他の動物と比較して多くはありません。フェレットの股関節形成不全ははっきりとした原因は不明ですが、遺伝的な要因、成長期の栄養バランスの不均衡、加齢に伴う変形性骨関節症の進行などの関与が示唆されています。

 

症状

歩き方に変化がみられる、運動をしたがらない、足腰がふらつくなど運動機能に障害が出てくることが多いです。

 

※フェレットは骨や関節と関係のない様々な病気において「後ろ足がもたつく」症状がみられるので注意が必要です。

例:副腎疾患、リンパ腫、インスリノーマ、心疾患など

 

診断

主にレントゲン検査をおこなって骨や関節の異常を検出します。上記の疾病との鑑別のために他の検査が必要となることもあります。

P1090929
股関節形成不全のフェレットのレントゲン写真
P1090930
円の中の股関節は正常  矢印の股関節は異常です

 

 

 

 

 

 

 

 

 

治療

内科治療は関節の変形によって生じる強い痛みを主に内服薬で緩和させる治療です。フェレットの股関節形成不全では内科的な治療で痛みをコントロールしやすいケースがほとんどですが、関節の変形が進行してしまう場合は外科的な手術が必要なこともあります。

 

病気のはなし TOP
うさぎと鳥・小動物の専門病院 バニーグラス

フィラリア症(犬糸状虫症)の予防について

ferret1

フィラリア症は蚊が媒介するとても恐ろしい寄生虫の病気です。蚊の吸血とともに体内に子虫が侵入し、最終的に親虫となって心臓に寄生します。犬で有名な病気ですがフェレットにも感染します。
犬では多くは慢性的に経過し心臓病を発症しますが、フェレットでは突然死を起こす場合がほとんどです。

この病気は予防さえしておけば決して罹ることのない病気ですので、必ず予防してあげてください。
予防には基本的に月1回の投薬(駆虫)です。
当院では以下の方法を採用しております。

  • 錠剤:月1回飲ませる薬です。 錠剤といっても小さなものなので、バイトなどを用いると投薬が容易です。
  • スポットオン:月1回 背中に滴下するだけです。ノミやミミダニにも効果がありますので外へお出かけする子や同居に犬や猫がいる場合にはこちらをおすすめします。

フィラリアの予防の注意点

  • フィラリアの予防薬は蚊に刺されないためのお薬ではありません。
  • 1ヶ月の間に体の中に侵入した可能性のあるフィラリアの子虫を、体に害が生じないうちに殺す(駆虫)する目的です。したがって1回飲ませたらその後1ヶ月間予防できるということにはなりません。
  • 地域にもよりますが、およそ4月末(または5月)から11月末(または12月)の間、合計8回の投薬が最も好ましいと思われます。
  • 蚊は窓の開閉の際にお家の中に入ってしまうために、お家の外にまったくでない子でもあっても感染の危険性は十分あります。

※ご不明な点は診察室で獣医師とご相談ください。

 

病気のはなし TOP
うさぎと鳥・小動物の専門病院 バニーグラス

フェレットの副腎疾患

副腎は身体の左右に1つずつあり、アドレナリンに代表されるいろいろなホルモンを分泌する器官です。フェレットではこの副腎が腫瘍化してしまうなどの副腎疾患があらゆる年齢(早いコでは2歳くらいから)でみられ、様々な症状を引き起こします。

症状

●尾~腰背部から脱毛がはじまり、その後全身に広がることもあります。
ferret02●雌では陰部や乳腺が腫れる。
●攻撃的になったり体臭がきつくなる。
●進行すると貧血排尿不全による尿毒症など生命を脅かす症状が発現します

検査・診断方法

副腎が腫大していないか 大きさを計測することができます
副腎が腫大していないか
大きさを計測することができます

触診や血液検査、レントゲン検査などを駆使し、総合的に診断します。特に超音波検査はフェレットに負担がなく確実性も高い検査法です。

治療

フェレットの副腎疾患の治療は大きく分けて「外科治療」と「内科治療」の2つの方法があります。

■外科治療

異常な副腎を摘出することにより根治が可能な方法です。特に腫大した副腎が癌だった場合は癌を体内から取り除けるので非常に効果的です。全身麻酔を施しての手術になるため併発疾患や高齢の個体では困難なことがあります。

■内科治療

副腎から過剰に分泌されるホルモンを抑制する薬剤を1~数か月ごとに接種します。約95%のコに改善の効果が現れ、一回の治療費用は外科手術と比較しておさえることができます。しかし、継続治療が必要であり再発率はやや高いといわれています。

副腎疾患の治療はフェレットの状態や年齢、病気の進行度等に合わせた治療法を選択しなくてはなりません。この疾患の治療は長期にわたってしまうことも多いため、当院では飼い主様のお気持ち・ご意向を尊重し、最適な治療法をご提示したいと考えております。どうぞ診察室でお気軽にご相談ください。

 

病気のはなし TOP
うさぎと鳥・小動物の専門病院 バニーグラス