フェレットは柔軟性に優れた体型を有することから骨折や脱臼などの整形外科疾患は他の動物と比較して多くはありません。フェレットの股関節形成不全ははっきりとした原因は不明ですが、遺伝的な要因、成長期の栄養バランスの不均衡、加齢に伴う変形性骨関節症の進行などの関与が示唆されています。
症状
歩き方に変化がみられる、運動をしたがらない、足腰がふらつくなど運動機能に障害が出てくることが多いです。
※フェレットは骨や関節と関係のない様々な病気において「後ろ足がもたつく」症状がみられるので注意が必要です。
例:副腎疾患、リンパ腫、インスリノーマ、心疾患など
診断
主にレントゲン検査をおこなって骨や関節の異常を検出します。上記の疾病との鑑別のために他の検査が必要となることもあります。
治療
内科治療は関節の変形によって生じる強い痛みを主に内服薬で緩和させる治療です。フェレットの股関節形成不全では内科的な治療で痛みをコントロールしやすいケースがほとんどですが、関節の変形が進行してしまう場合は外科的な手術が必要なこともあります。