うさぎの避妊手術について

うさぎは子宮疾患の発生頻度がとても高い動物です。うさぎは小型の草食動物であり、肉食動物に捕食される立場にあるため、子孫を残す必要性から優れた繁殖力を備えています。女の子の繁殖は主に卵巣から分泌される雌性ホルモン(卵胞ホルモンと黄体ホルモン)に司られています。ところが、妊娠する機会がほとんどない家庭のうさぎの場合はホルモンバランスが崩れ、発情状態が続きます。この不自然なホルモンバランスは子宮や乳腺にさまざまな悪影響を及ぼし、寿命を左右するばかりでなく(4歳以上の未避妊のウサギは80%以上が子宮がんに罹っていると報告されています)、雌ウサギはイライラした状態が続くので、ご家族とコミュニケーションをとる上での大きな障害となります。

避妊手術は雌雄が一緒に生活している場合の繁殖の制限を目的に行われる他、雌うさぎに多い子宮、卵巣、乳腺の病気を予防するためにも行われます。また、ホルモンストレスが少なくなるために攻撃性がなくなり、とても穏やかになることがあります。

手術は全身麻酔下で、卵巣と子宮を摘出します。避妊手術をするとエネルギー要求量が減るため、術後の回復期が過ぎた頃から肥満防止のために食事量を減らす必要があります。個体差があるので一概には言えませんが、手術前の8割程度の量に押さえ、適切な体重を保つようにしましょう。

当院では術後の早期回復を考慮し、うさぎにストレスを与えないために以下の医療処置は基本的に行っておりません。

●術後の入院(日帰りです)

●抜糸(生体内で徐々に吸収される糸で結び目が埋没される縫合法を用います)

●投薬(滅菌下での手術になりますので抗生物質は不要です)

●手術創の消毒

●エリザベスカラー(傷をかじらないように首につけるわっか)の装着

麻酔から覚めたら、ごく普通の生活が可能です。

避妊手術は電話での御予約も受け付けておりますが、それぞれの子に適した手術スケジュールをご提案させていただきたいと考えております。事前に獣医師(執刀医)と診察室での相談を推奨いたします。